30代から始める日々の備忘録

30代エンジニアが送る、モノづくりの面白さとTips講座

②3Dプリンター(積層造形)の流れ

f:id:big_bear:20210408193304p:plain

3Dプリンター(積層造形)の流れ

3Dプリンターについて学ぶ機会がありましたので、備忘録として自分なりにまとめてみました。具体的な造形の流れについてです。

プリンター造形の流れ

造形に必要な3Dデータを用意

3D-CAD3D-CGによりモデリングする、3Dスキャンで対象物から3Dデータを作成する、CTスキャナーX線を対象物に照射し、内部構造を3Dデータとして取得する等の方法があります。

 3Dデータを造形用データに

3Dデータは3Dプリンターの専用ソフトが扱える形式に変換する必要があります。代表的なものとしてSTL形式があり、これは3Dsystems社によって開発されたファイル形式です。 

また、従来の加工法では製品形状が複雑だと加工が難しかったり、加工に要する時間やコストの増加にもつながるため、できるだけ簡単で加工しやすい設計にした方が良いと考えられます。しかし、付加製造では複雑形状でもそのような制約を受けにくいため、複雑形状による機能性付与を主体とした新たな構造設計が可能となります。また、トポロジー最適化ジェネレーティブデザインなどのシミュレーションを用いれば、人が考え付く以上の構造体を設計できます。

造形の条件の設定

造形データが用意出来たら、造形の諸条件(積層厚み、造形の向き、造形温度や速度、サポートの場所)をプリンター専用ソフトで決める必要があります。 

④造形が終わったら

造形終了したら、必要に応じて、造形体のサポート除去、着色や表面仕上げ、接着剤の塗布含侵による強度改善、脱脂や焼結等の熱処理による緻密化を行います。サポート部の除去では一種類の材料しか供給できない造形手法では、造形後に工具を使って物理的に切り離す。複数の材料を供給できる造形手法では、サポート部の材料として、薬液や加熱によって溶解除去できる材料を用いることもあります。

 

サポートとは

造形中の材料が自重で崩れるのを防ぐための支えとなる部分です。せり出したオーバーハングと呼ばれる形状等で必要となります。また、造形時の熱による収縮変形を防ぎたい場合も必要です。造形条件や造形形状によってどの部分にサポートが必要であるかは変わります。サポート部はコスト(造形時間、材料使用量、後加工による除去)にも関ってきます。プリンター専用ソフトである程度、自動的にサポート部を設定可能です。

 

big-bear.hatenablog.com