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⑧3Dプリンターまとめ

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3Dプリンターまとめ

3Dプリンターについて学ぶ機会がありましたので、備忘録として自分なりにまとめてみました。今回はこれまでのまとめと振り返りです。

まとめ

3Dプリンターは、ASTMによる国際的な規格としては付加製造(Additive Manufacturing=AM)と呼ばれます。また、付加製造の技術は7つに分類されます。

そのうち、材料押出と液槽光重合は個人向け3Dプリンターの積層原理によく採用され、樹脂材料の造形に用いられます。

 

材料押出はモデルの積層痕が残りやすい反面、材料はフィラメントで保管しやすいです。液槽光重合は積層痕がなめらかですが、光硬化樹脂は取り扱いにくく、造形後の洗浄・二次硬化も必要です。特に、規制液面法の場合は造形モデルが重力の影響を受けやすく、Z軸方向の寸法精度が伸びてしまう可能性もあります。

 

一方、金属や無機材料を用いた結合剤噴射や粉末床溶融結合などによる産業製品の製造も進められています。従来製法の焼結+除去加工で作ったものに比べると、密度が出にくいため、後工程での脱脂やHIP焼結などが必要となります。

 

付加製造は複雑形状を得意としており、新規構造による付加価値、少量多品種な製品製造、試作品の短納期化など様々な可能性を秘めています。しかし、単純形状の製品などでは、既存の最適化された製法の方がコスト的に勝る可能性は高いため、注意が必要です。